ペット火葬は役所・保健所が対応してくれる?民間業者との違いを解説
ペットちゃんが亡くなったとき、地域によっては役所や保健所が火葬を執り行ってくれます。
しかし、残念ながら一匹ずつ丁寧に火葬する個別火葬を行っている自治体は少なく、複数のご遺体をまとめて焼却処理されることがほとんど。
民間の火葬業者と違って、飼い主さまがお焼香やお骨拾いに立ち会うことも難しいんです。
亡くなったペットのご遺体は法律上「廃棄物」として扱われてしまうため、このような扱いになってしまいます…。
正直にお伝えすると、役所に依頼することで火葬にかかる費用はおさえられますが、丁寧に供養してあげたいという飼い主さまにはおすすめできません。
とくに人間のお葬式同様にしっかりお見送りしてあげたいという方は、民間のペット火葬業者に依頼するほうがいいでしょう。
本文中ではペット火葬に対する役所の対応について、さらに詳しくご紹介いたします。
役所と民間業者どちらに依頼するべきか?お悩みの方はぜひ最後までご確認くださいね。
【ペットが亡くなったら】まずはご遺体の安置を
大切な家族であるペットちゃんが亡くなったとき、火葬や葬儀について考えることはもちろん重要です。
ですがじっくり考えるためにもまずは安置を行い、ご遺体を少しでも長く保存できるようにしましょう。
正しい安置であれば、夏場は2日ほど、冬場は3日ほどご遺体をきれいな姿のまま保つことができますよ。
▼安置がお済みの方はこちら:ペット火葬に対する役所の対応をみる▼
ご遺体の安置は次にご紹介する手順で行います。
犬や猫は死後硬直の影響で亡くなってから2時間ほどで手足が固まってしまいますが、しばらくすると硬直はなくなりますよ。
もしすでに硬直がはじまってしまった場合は無理に動かさず、硬直がなくなるまで待ちましょう。
- ご遺体の手足を胸のほうに折り曲げる
- タオルで体をきれいにする。出血などがあればコットンで拭いてあげる
- ご遺体にガーゼで包んだ保冷剤をあてる
- ご遺体をバスタオルで包み、ペットシーツを敷いた棺(箱)に納める
棺(箱)の中にはお花やおもちゃ、おやつをお供えしてあげましょう。
安置は飼い主さまがしてあげられる、最後のお世話です。
これまでの思い出や感謝の気持ちを伝えつつ、後悔のないお見送りをするためにはどうするべきか、考えていきましょう。
ここからは役所や保健所がどのような対応をしてくれるのかご説明いたしますので、ひとつのご参考にしてみてくださいね。
ペット火葬に対する役所・保健所の対応
役所や保健所にペット火葬を依頼すると、自治体によってはペット専用の火葬場ではなく、ゴミ処理場や人間の火葬施設の一部を利用して火葬が行われます。
亡くなった動物は法律上「廃棄物」として扱われるため、多くの場合ゴミや複数の動物と一緒に焼却処分され、お骨も手元に返ってきません。
(参考:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)
ご遺体を一匹ずつ火葬する個別火葬であれば返骨をお願いすることもできますが、個別火葬を行っている自治体はとても少ないんです…。
火葬できるペットちゃんの大きさに制限があったり、受付時間は平日の限られた時間のみであったりと、ご依頼そのものが難しい場合もあります。
役所のペット火葬を利用するべきかご検討中の方は、このあとご紹介する依頼したときの料金や、詳しい火葬方法をぜひご確認くださいね。
利用料金は無料〜1万円ほど
役所のペット火葬を利用した場合、料金は1万円前後かかることが一般的です。
ただごくまれに、北海道函館市のようにご遺体の処理を無料で対応してくれる自治体もあります。
また、以下の状況では料金が高額になってしまうんです。
- 依頼者の住所が市外である場合
- 体が大きいペットちゃんの場合(大きいほど高額になる)
- ご自宅までスタッフがご遺体の引き取りに来てくれる場合
- 個別火葬を依頼し、返骨を希望する場合
条件によらず一律で費用が決まっている自治体もあるため、詳しくは役所のホームページなどから確認してみてくださいね。
他のペットと一緒に、焼却処分されることがほとんど
役所に依頼した際の火葬方法についてですが、ほとんどの自治体では他のペットちゃんのご遺体とともに焼却処分されてしまいます。
道端で亡くなっている動物と一緒に火葬されるケースもあり、ご遺体が複数体集まるまで数日保管されるなんてことも…。
ご遺体は高温で長時間焼却されてしまうため、お骨が残りません。
灰の状態になった後に提携先のペット霊園に納められたり、埋め立て地に運ばれてしまうのです。
当日までの流れは以下のように進み、基本的にはご遺体をお渡しした段階でペットちゃんとはお別れになってしまいます。
※自治体によって流れは異なります。
- 役所の担当窓口や火葬場に連絡し、火葬を依頼する
- ご遺体を納めた段ボールを紐で縛るなどして、持ち運ぶ準備をする。このとき首輪やおもちゃなどのお供え物は中に入れないようにする
- ご遺体を指定された場所へ運ぶ。火葬場のスタッフが引き取りにきてくれることもある
- ご遺体を引き渡す
- 利用料金を支払う
火葬方法や返骨の有無は気にしないという方は、ご利用を検討してみてもいいかもしれませんね。
(参考:神戸市_ペット(犬・猫など)が死亡した場合・高知市_死亡したペット(犬猫など)の焼却について)
個別火葬を行う自治体は少ない
個別火葬とはペットちゃんを一匹ずつ火葬する方法です。
他のご遺体と一緒に火葬されないため、火葬後にお骨を受け取ることも可能ですよ。
ただし個別火葬を行ってくれる自治体は非常に少ないので、お骨拾いへの立会いや返骨を希望される方は、民間のペット火葬業者に依頼しましょう。
当日までの流れは以下の通りです。骨壺をその日の内に受け取る場合は、火葬の間の待ち時間が30分〜2時間ほど発生します。
※自治体によって流れは異なります
- 役所の担当窓口や火葬場に連絡し、火葬を依頼する
- ご遺体を納めた段ボールを紐で縛るなどして、持ち運ぶ準備をする。このとき首輪やおもちゃなどのお供え物は中に入れないようにする
- ご遺体を指定された場所へ運ぶ。火葬場のスタッフが引き取りにきてくれることもある
- ご遺体を引き渡し、火葬してもらう
- お骨が納められた骨壺を受け取る(後日になる場合もある)
- 利用料金を支払う
骨壺の値段は火葬料金とは別途であったり、ご自身で持参できる場合もあるため、ご依頼前にあらかじめ確認してみてくださいね。
(参考:宮城県仙台市_死亡したペットの火葬・横浜市_ペット火葬のご案内)
そもそもペット火葬に対応していない場合は
東京都練馬区のように、亡くなったペットちゃんは原則として飼い主さまが処理するべきとしている自治体もあります。
ご自身で対処するのであれば、ご遺体を自宅の庭などに埋める土葬という供養方法も考えられるでしょう。
しかし私有地以外での土葬は法律違反にあたる可能性があることや、犬などの大きな動物の場合は土に還るまでに数十年かかるなど、注意すべき点が多い一面もあります。
そのため民間の火葬業者に依頼し、しっかり火葬・供養してあげることをおすすめいたします。
火葬業者の中でも訪問火葬業者であれば、ご自宅だけでなく思い出の散歩コースなどでのお見送りも可能なんです。
訪問火葬とはペット専用の火葬炉を搭載した火葬車でご自宅までお伺いし、火葬を執り行う葬儀の形のこと。
役所や火葬場までご遺体を運んでいただく必要もございませんので、最後までご家族全員でゆっくりとお過ごしいただけます。
私たち訪問火葬業者「天国へのかけ橋」では、ご予算や葬儀内容に合わせた3つのプランをご用意していますよ。
ここまでペット火葬に対する役所の対応や、民間のペット火葬業者についてご紹介いたしました。
しかし、本当に後悔のないお見送りにするためにはどこに火葬を依頼するべきなのか決めきれないという方もいらっしゃいますよね。
結論からお伝えすると、なるべく火葬費用をおさえたいという方であれば、役所のペット火葬をご利用する選択肢もあるでしょう。
丁寧な葬儀・火葬をご希望の方は、民間のペット火葬業者に依頼することをおすすめいたします。
詳しくは、このあとご説明いたしますね。
ペット火葬は役所と民間、どちらに依頼するべきなのか
「料金をおさえられる役所に依頼したいけど、お金で決めていいのかな」
「供養のために、お骨を手元に残すべきなのかな」
役所に依頼するべきか、民間の火葬業者に依頼するべきか迷われている方の中には、このように感じている方もいらっしゃるはず。
しかし、ペット火葬には正解がありません。
飼い主さまが後悔のないお見送りができれば、ペットちゃんも安心して天国へと旅立つことができるはずですよ。
それでもどちらに依頼するべきか決められないという方は、以下の内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。
- 火葬の費用をなるべくおさえたい方:役所
- お骨拾いの立会いや返骨を希望される方:民間のペット火葬業者
なるべく費用をおさえたい方:役所へ依頼する選択肢も
火葬にかかる費用をできるだけおさえたいという飼い主さまも、もちろんいらっしゃいます。
先述の通り、ご遺体の引き取りを希望される場合や個別火葬であれば料金は高額になってしまいますが、民間のペット火葬業者に比べると安価で済むことが多いでしょう。
ただしペット火葬を専門に行う民間業者に比べると、ご遺体の扱いや火葬方法に問題が生じてしまうことが多いのも事実です。
こちらの方のように、丁寧さの点から役所への依頼ではなくペット火葬業者に依頼するべきと考える飼い主さまもいらっしゃいます。
わいわいさんに直接言うのは不謹慎に思われるかもしれないからここで言うけど役所の火葬は数匹いっぺんにやったりするから自分の子の骨かわからなかったり、骨壷にペって入れられちゃうらしいからしっかりしたペット火葬にお願いした方が良いと思います…
— 零(きゃべれい)@固ツイで卓募集中🙌 (@KyabeRei) May 15, 2021
愛してただろうから尚更
対応の良し悪しは自治体によってさまざまですので、火葬方法や当日の流れについてはご依頼の前にホームページや電話でしっかり確認しておきましょう。
丁寧なお見送りをしたい方:民間のペット火葬業者がおすすめ
人間の葬儀と同様ご焼香やお骨拾いなどに立会い、最後までしっかり見届けてあげたいという方であれば、民間のペット火葬業者に依頼することをおすすめいたします。
役所との大きな違いは、飼い主さまのご希望に合わせて葬儀プランが選べるということ。
業者によっては、お別れのセレモニーを執り行うことができるプランもあります。
また平日や休日問わず、早朝や深夜でも対応してくれる火葬業者がほとんどのため、ご家族全員そろってお見送りしたいという場合にも嬉しいですよね。
とくに訪問火葬業者であればご自宅までお伺いしますので、火葬場までの交通手段がない方や、お身体が不自由な方でも安心して火葬にお立会いいただけますよ。
大切なペットの火葬は、訪問火葬業者「天国へのかけ橋」におまかせください
私たち「天国へのかけ橋」は、ご自宅や思い出の散歩コースなどで火葬を執り行うことも可能な訪問火葬業者です。
お伺いする際に使用する火葬車の見た目は一般的な軽自動車と変わらず、車体に会社名などの記載もないため、周囲の目も気にならずにご利用いただけますよ。
葬儀のプランは、次の3種類からお選びいただけます。
(プラン名をタップすると、詳しい内容をご紹介したページに移動します。)
ペット火葬に関する豊富な知識と経験をもつ証である動物葬祭ディレクターの資格を持ったスタッフも在籍しているため、飼い主さまのお気持ちに寄り添った手厚いお手伝いを約束いたします。
プランのお申し込みやペット火葬に関するご相談は、無料のお電話やメールにてご連絡くださいね。
さいごに:犬が亡くなった場合は届け出をお忘れなく
ペット火葬は、各自治体の役所や保健所でも対応しています。
しかしご遺体は廃棄物としてゴミと一緒に火葬されたり、返骨されないことがほとんどなんです。
そのため家族同然でもあるペットちゃんのために手厚い葬儀をしてあげたいという飼い主さまは、民間のペット火葬業者のご利用を検討くださいね。
訪問火葬業者であれば、たくさんの思い出が残るご自宅にてお見送りができますよ。
最後に、ペットの中でもとくに犬が亡くなった場合の注意点をお伝えいたします。
犬が亡くなったときは、亡くなってから一ヶ月以内に自治体への届け出が必要になるんです。
次の3つを役所や保健所、保健センターに提出しましょう。
- 死亡届
- 犬鑑札
- 狂犬病予防注射済票
死亡届の様式は自治体によって異なりますが、基本的には飼い主さまのお名前や住所、犬の生年月日や登録番号(鑑札に記載された番号)を記入します。
書類は役所で直接手に入れるか、ホームページからダウンロードして印刷しましょう。
犬鑑札や狂犬病予防注射済票は思い出の品として返却せずに手元に残しておける場合もありますので、役所の窓口で相談してみましょう。
紛失してしまった場合は再発行も可能ですよ。
大切なペットちゃんのために、火葬について考えることはもちろん、必要な届け出についても忘れずにご準備くださいね。
ここまでは、「天国へのかけ橋」スタッフの石井がお伝えしました。
ペット火葬についてのお悩みは、お気軽にご相談ください。
この記事を書いたペット葬儀の専門家
石井静香(いしいしずか)
更新
役所に依頼する際、受付時間や対応してくれる日時が厳しく決まっていることが多いため、事前にしっかり確認しておきましょう。後悔のないお見送りについてじっくり考えるためにも、まずは遺体の安置を忘れずに行ってくださいね。