ペットの遺体は土葬してもいいの?火葬するべき?注意点と手順を解説

地面に横たわる猫

石井静香

この記事を書いたペット葬儀の専門家

「天国へのかけ橋」スタッフ

石井静香(いしいしずか)

プロフィール

「いつまでも一緒にいられるように、亡くなったペットを家の庭に埋めてあげたい。」

大切なペットちゃんが亡くなったとき、ご自宅で土葬してあげたいとお考えになる飼い主さまもいらっしゃいますよね。

ペットちゃんの土葬は、ご自宅の庭などの私有地であれば問題ありません。
ただし私有地以外の場所、たとえば公園など公共の場所での土葬は法律により禁止されています。
他にも、土葬したことにより害虫異臭の問題が発生してしまうなど、土葬にはトラブルを避けるために注意すべき点が多く存在するんです。

そのため近頃はペットちゃんを土葬されるご家族さまは減り、人間と同様に火葬してあげることが一般的になっています。

ペットちゃんを火葬した場合であっても、返骨してもらえばご自宅にて供養できます。
またお骨をパウダー状に加工する(粉骨といいます)ことで、ニオイなどの心配をすることなく庭に埋めて供養することもできるんですよ。

本文中では、おさえていただきたい土葬の注意点や手順をご説明した上で、ペット火葬の詳細についても詳しくご紹介いたしますね。

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ペットは土葬できるが、執り行うご家族は減りつつある

そもそも土葬とは、ペットちゃんを火葬せず、ご遺体のままご自宅の庭などに埋めてあげるお別れの形のこと。

先ほどもお伝えしましたが、近頃は次の3つの理由から、土葬を執り行うご家族は減りつつあります。

  1. ペットちゃんは家族の一員という考えが強くなったため
  2. 集合住宅が増え、土葬できる私有地をもつ飼い主さまが減ったため
  3. 土葬したご遺体が腐敗した際の、公衆衛生上の配慮のため

とくにペットちゃんに対する考え方が変化したことによる影響は大きく、今では人間と同様にしっかり火葬してあげたいと考える飼い主さまが多くいらっしゃいます。

この記事ではペット火葬の特徴についても詳しくご紹介していますので、後悔なくお別れする方法を考えるためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

▼ペット火葬の詳しいご紹介はこちら▼

このあとは土葬を執り行う前に知っていただきたい注意点をお伝えしたのちに、手順についてもご説明いたします。

土葬は正しい方法でなければ、ご近所トラブルに発展する可能性があります。
さらにペットちゃんが可愛らしい姿のまま天国へと旅立つことも難しくなってしまいますので、注意点と手順を必ずご確認くださいね。

【事前に確認を】ペットを土葬する際の注意点3つ

ペットを土葬する際の注意点3つ

ペットちゃんのご遺体を土葬する際の注意点は、次の3つです。

  1. 土葬できる場所は法律で厳しく制限されている
  2. ご遺体が土に還るまでは長い時間がかかる
  3. 害虫被害や異臭の問題がある

本当に土葬してあげるべきかお悩みの飼い主さまは、これらの注意点を踏まえた上でご判断してみてくださいね。

①土葬できる場所は法律で厳しく制限されている

残念ですが、法律上亡くなった動物は廃棄物として扱われてしまうんです。
そのため、私有地以外の場所にご遺体を土葬すると不法投棄にあたり、法律違反になってしまいます。
(参考:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)

具体的には、以下のような公共の場所では土葬できません。

  • 公園や広場
  • 河川の近く
  • 森林

さらに私有地であっても、畑や水道管がある場所付近での土葬は控えましょう。
時間が経ってご遺体の腐敗が進むと菌が繁殖するため、土壌が汚染されてしまうリスクがあるんです。

このように、土葬できる場所には法律や周囲への配慮などの制限があることをおさえておきましょう。

②ご遺体が土に還るまでは長い時間がかかる

土葬したご遺体が完全に土に還るまでには、数十年かかるとされています。

その間、野生生物にご遺体を掘り返されてしまうリスクは0ではありません…。

また引越しでその場を離れるときや土地を手放す際には、ご遺体を掘り返す必要があります。
掘り返すこと自体は可能ですが、ニオイや衛生上の問題からあまりおすすめはできません。
さらに、変わり果てた姿のペットちゃんを見るのはとても辛いものです。

将来的に引っ越しなどの予定がなく、土葬した場所が荒らされていないか定期的にチェックできる環境かどうか、事前にしっかりご確認くださいね。

③害虫被害や異臭の問題がある

ご遺体を土葬した場所に害虫が群がってしまったり、発生した異臭が原因で近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。
そのため、隣家との距離ができるだけ離れた場所に土葬しないといけません。

3つの注意点を踏まえると、土葬を実行できるのは「引越しなどの予定がなく、かつ隣家との距離が離れた私有地のみ」ということになりますが、多くの場合難しいですよね…。

次に具体的な土葬の手順をご紹介いたしますが、「やっぱり土葬は難しいかも…。」と感じた方は、ペットちゃんを火葬してあげることをご検討してみてはいかがでしょうか。

私たち「天国へのかけ橋」は、ペット専用の火葬炉を搭載した火葬車にてご自宅までお伺いし、火葬を執り行う訪問火葬業者です。
お散歩コースでの火葬もできますので、たくさんの思い出とともに丁寧にお見送りをしていただけますよ。

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トラブルのない土葬方法

ペットの土葬方法

改めて、ペットちゃんを土葬できる条件をお伝えいたしますね。

  • 土葬する場所は私有地であり、近くに畑や水道管などがない
  • 将来的に引越しなどの予定がなく、定期的な管理ができる
  • 隣家から十分な距離があり、害虫や異臭トラブルの心配がない

これらの条件を満たしている場合はこの後ご紹介する道具を準備し、正しい手順にて土葬を執り行いましょう。

準備するもの

  • シャベル
  • 石灰(ペットちゃんの体重と同量)
  • 綿などの自然素材でできたタオル
  • 目印として植えるお花

石灰はホームセンターなどで購入可能ですよ。

注意点として、首輪やおもちゃなどの土に還りにくいものや、おやつなどニオイがするものを一緒に埋めてあげることはできません。
土壌汚染につながったり、ニオイに引きつけられた野生生物によって掘り返されてしまう可能性があるためです。

ペットを土葬する5つの手順

土葬の手順は、大きく次の5つです。

  1. 深さ1〜2mの穴を掘る
  2. 穴の底に石灰を撒く
  3. タオルで包んだご遺体を地中に納める
  4. ご遺体に石灰をかぶせたのちに、土をかける
  5. 目印として、土葬した場所にお花を植える

これまでの感謝の気持ちを込めつつ、丁寧に土葬してあげてくださいね。

①深さ1〜2メートルの穴を掘る

ペットちゃんの大きさによらず、1〜2メートル程度のできるだけ深い穴を掘りましょう。
また、日当たりの良い場所を選んでくださいね。

穴が浅かったり水はけが悪く柔らかい土の場所だと、異臭が漏れ出してしまったり、野生生物に掘り返されてしまう可能性があります。

②穴の底に石灰を撒く

穴の底に、用意した石灰の半分程度の量を撒きましょう。
石灰は殺菌効果防臭効果があることに加え、ご遺体が土に還るのを促進させる効果があるんですよ。

③タオルで包んだご遺体を地中に納める

ニオイの発生を防ぐために、ご遺体は自然素材でできた布で包んであげます。
優しく土中に納めましょう。

④ご遺体に石灰をかぶせたのちに、土をかける

ご遺体の上に残りの石灰をかぶせ、その上に土をかけます。

時間が経つにつれてご遺体が分解されることで、上にかけた土は徐々に下がっていきます。
そのため、あらかじめ多めに土を盛っておきましょう。

⑤目印として、土葬した場所にお花を植える

土葬した場所を見失ってしまわないように、近くにお花を植えておきます。
ペットちゃんをお世話するように手入れできますし、可愛らしい花を咲かせる様子を見れば心も安らぎますよね。

お花は「幸福、感謝」といった花言葉があるカスミソウなどがおすすめですよ。

ここまでが土葬の手順ですが、ご遺体に土をかけるという行為に心が痛まれる飼い主さまもいらっしゃいます。

後悔のないお見送りにするためにも、少しでも土葬に不安がある方にはペット火葬をご検討いただければと思います。
ペット火葬であってもお手元で供養することはできますし、お骨を自然に還すために散骨することもできるんですよ。

そこでこの後はペット火葬について、火葬後の供養方法とあわせて詳しくご紹介いたしますね。

土葬以外のお別れの形:ペット火葬について

ペット火葬について

ペット火葬はその名の通り、ご遺体を火葬するお別れの形です。
ご遺体をスタッフの方へ引き渡してお別れの場合もありますが、人間の葬儀と同様、お焼香などのお別れの儀式お骨拾いなどにも立ち会うこともできますよ。

火葬当日の流れは、葬儀社や依頼する葬儀プランによって異なります。

ここからは、ペット火葬の依頼先や当日のお見送り方法について詳しくお伝えしますね。

民間の火葬業者に依頼するのが一般的

ペットの火葬は、役所民間の火葬業者のいずれかに依頼します。

ただし役所の多くはペットのご遺体を廃棄物として扱うため、焼却処分されることがほとんどなんです。
基本的に火葬後のお骨が手元に戻ってくることはなく、自治体によっては道端で亡くなった身元不明の動物と一緒に火葬されることもあります。
(参考:仙台市_死亡したペットの火葬)

そのため、返骨や個別での火葬に対応してくれる民間の火葬業者に依頼するのが一般的なんですよ。

ペットの火葬方法は4種類

  • 合同火葬:他のペットちゃんと合同で火葬する方法
  • 個別火葬:飼い主さまのペットちゃんを個別に火葬する方法。お骨拾いなどは葬儀社のスタッフにおまかせする
  • 立会い個別火葬:個別にペットちゃんを火葬する方法。お骨拾いにも立ち会うことができる
  • 訪問火葬:ペット専用の火葬炉を搭載した火葬車にて火葬する方法。合同・個別両方の火葬方法に対応しており、お骨拾いの立会いもできる

合同火葬は他のペットちゃん数匹と一緒に火葬を執り行うため、火葬後に返骨されず、お骨はまとめて提携寺院などに納骨されます。
個別火葬立会い個別火葬であれば、返骨にも対応してくれますよ。

訪問火葬はほとんどの業者が個別火葬をしており、プランによって立会いや返骨の有無を選べます。
ペットちゃんの体重に制限はございますが、日付や時間に融通がきくことが多く、ご自宅までお伺いすることからご家族全員でのお見送りがしやすい火葬方法です。

もちろん、火葬方法に正解や優劣はございません。

そのため葬儀プランを選ぶ際は、この後ご紹介する火葬後の供養の仕方についても考慮しつつ、飼い主さまのお気持ちを第一にお考えくださいね。

供養の仕方は「手元供養・散骨・納骨」から選ぶ

ペット火葬であれば、お骨の供養の仕方についても飼い主さまのご希望に合わせてお選びいただけますよ。
ペットちゃんの供養には、大きく次の3つがあります。

  • 手元供養
  • 散骨
  • 納骨

それぞれ特徴が異なりますので、詳しくご紹介いたしますね。

定期的にお参りしたい方は「手元供養」

手元供養とは骨壺をご自宅で保管したり、遺骨カプセルなどのメモリアルグッズを身につけることで供養する方法です。
毎日手を合わせ、お線香を立ててあげたいという飼い主さまにおすすめですよ。

また粉骨した状態であれば、異臭などの心配もなく私有地の庭などに埋骨してあげることもできます。

すぐには供養方法を決められない…という方は一度手元供養を選択していただき、気持ちの整理がつき次第ペット霊園などに納骨することも可能ですよ。

自然に還してあげたい方は「散骨」

散骨とは粉骨したお骨を海や山、川などの自然部に撒くことで供養する方法です。
土葬と同じように、自然に還すという目的で散骨される飼い主さまもいらっしゃいます。

ただし自然部であっても、他人の私有地や自治体で散骨が禁止されている場所もあるため注意が必要です。

粉骨せずに撒くと人骨と勘違いされる可能性があるため、火葬業者に依頼して必ず粉骨してもらいましょう。

ご自宅での管理が難しい方は「納骨」

家にお骨を置いておくのが難しい…という方は、ペット霊園や納骨堂にお骨を納める供養の仕方もございます。

手元供養と違い費用はかかりますが、他のペットちゃんと一緒に供養されるため、天国でも寂しくないようにしてあげたいという飼い主さまには嬉しいですよね。

定期的に供養祭などを行ってくれる霊園もあるため、頻繁にお参りできないという方でもご安心いただけます。

訪問火葬業者「天国へのかけ橋」では、ご自宅近くでお見送りいたします

「天国へのかけ橋」ではご自宅近くでお見送りいたします

私たち「天国へのかけ橋」は、全国52ヶ所に展開している訪問火葬業者です。

ご自宅にてゆっくりとお見送りしていただくために、当日お伺いする火葬車にはご近所の迷惑にならないよう最大限の配慮がされています。
社名のロゴなどはなく、煙やニオイがほとんど出ない構造をしていますのでご安心くださいね。

葬儀プランは次の3つをご用意しております。
(プラン名をタップすると、詳しい内容をご紹介したページに移動します。)

  1. 寺院おひきとり葬:ご遺体をお引き取りしたのち、個別にて火葬いたします。お骨は提携寺院に納め合同供養いたします。
  2. ご家族個別立会い葬:お骨拾いまでお立会いいただける個別火葬のプランです。お骨は覆いをかけた骨壺に納めてお返しいたします。
  3. ご家族プレミアム葬:ご自宅にてお別れのセレモニーをしたのち、個別に火葬いたします。

ご遺体と一緒にお手紙おやつなども火葬できますので、思い出の品をご用意くださいね。
※プラスチックやゴム製のおもちゃなど、火葬した際にお骨に影響が出てしまうものは火葬が難しいため、ご了承ください。

土葬と同じようにご自宅の庭で供養されたい方や、散骨をご検討される場合は粉骨にも対応させていただきます。

そのほか葬儀プランなどについてのご要望がございましたら、無料のお電話かメールにてお気軽にご相談くださいね。
あなたにぴったりのお見送り方法をご提案いたします。

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手元供養の後、提携寺院に納骨していただくことは可能でしょうか?

もちろん可能です。納骨のタイミングは、亡くなってから49日目(四十九日)が良いとされています。

「自宅に骨壺があると、来客の目が気になってしまう…。」
「お骨を見ると生前の姿を思い出してしまい、気持ちの整理がつかない…。」

このような理由から手元供養が難しくなってしまった飼い主さまには、お近くの提携寺院をご紹介いたします。

地域ごとの提携寺院については、こちらからご確認いただけますよ。
▶︎提携寺院のご案内

[+] もっと詳しく

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
改めて、重要なポイントについてお伝えいたしますね。

  • ペットちゃんに対する考え方の変化などから、土葬を選択される飼い主さまは減りつつある
  • 土葬ができるのは私有地のみで、害虫や異臭などの問題を防ぐために正しい手順で実行する必要がある
  • 火葬した後のお骨であればトラブルなく埋骨でき、海などの自然部で散骨することもできる

長い時間を一緒に過ごしてきたペットちゃんを土に埋めるという行為には、心が痛んでしまう飼い主さまが多いのではないでしょうか。

お別れの方法に正解はありませんが、土葬したことによってご近所トラブルに発展してしまっては、ペットちゃんも安心して天国へと旅立つことができないはず。
そのため土葬を執り行う際は、この記事でお伝えした注意点や手順をしっかり意識していただければと思います。

土葬が難しいと判断された飼い主さまは、ぜひペット火葬についてご検討くださいね。

ここまでは、「天国へのかけ橋」スタッフの石井がお伝えしました。
ペット火葬に関して不安などがございましたら、お気軽にご相談ください。

この記事を書いたペット葬儀の専門家

石井静香

石井静香(いしいしずか)

更新

ペットちゃんを土葬する際は、防臭効果のある石灰を必ずご使用ください。土葬や火葬、いずれの方法であっても大切なのは、飼い主さまがペットちゃんを大切に思うお気持ちです。どうか後悔のないよう、お見送り方法についてじっくりお考えくださいね。

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